■プロフィール

海形将志

Author:海形将志
40代、独身、東京在住。仕事は翻訳業。米留学経験有り。

■最近の記事
■最近のコメント

■最近のトラックバック

■月別アーカイブ
■カテゴリー
■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
平和教訓小説「平和と名のつく船」 第1章 護衛決定
古橋タツミは、平和団体NGO「ワールド・ピース」の代表である。30代半ばのイケメン男であり、このNGOのシンボル的な存在になっている。この「ワールド・ピース」とは、日本全国及び、海外諸外国で様々な平和推進活動をしている団体である。

各地で憲法9条を守るためのイベントや、原水禁大会、戦争を語り継ぐイベントなどを開き平和を守る意義を説いて回っている。特に目玉は客船を借り入れ、世界各地をクルーズして文化交流をする「ワールド・ピース・クルーズ」と題した世界1周旅行だ。ボランティアスタッフなどを募り、通常の世界1周の3分の1ほどの値段で3ヶ月で世界1周ができるとあり、特に平和運動に関心のない人々にも好評だ。

5月に横浜を発って、もう1ヶ月が発つ。ワールド・ピース号は、香港、シンガポールに立ち寄って、次は、スリランカのコロンボだ。タツミは、横浜を発った時の日本の新聞を読んでいた。特に意味はないのだが、1ヶ月が経ったのか、1ヶ月前は、こんなニュースが世の中を騒がせていたよなと、ふと思い返してみたかった。

トップニュースは、鎌倉で国宝級の仏像が盗難にあったこと。次に国会で海賊対処法が審議されているということ。船内のインターネット通信では、仏像は未だ見つからず、手口から国際窃盗団の疑いがありと報じられている。海賊対処法の方は、野党が反対しているもののほぼ成立の見込みだ。しかし、海賊が頻繁に出没し、強盗などの被害が多発するアフリカ・ソマリア沖に、すでに海上自衛隊が「海上警備行動」で派遣されている。憲法違反の疑いが強いということで、この海上警備行動による自衛隊派遣も、海賊対処法にも「ワールド・ピース」は反対の立場を公言している。

タツミは、横浜の本部から電話が来たという呼び出しを受けたので、電話室に向かった。

「社長、タツミです。ご機嫌いかがですか。こちらは上々です」
とタツミは、いつものように明るく話した。
「いやあ、古橋君。航海を楽しんでいる時に、あまり気分のよくない知らせを伝えなければいけない。実を言うとね。これから、この船はスリランカを寄港した後、エジプトの方に向かうよね。紅海通って、スエズ運河を通過して、地中海を抜けるコースを取る予定になっているのだが。紅海に向かう途中で、インド洋からソマリア沖のアデン湾を通過しなければならない。つまりだ・・」
タツミは、すぐにピンときた
「まさか・・・」


続きを読む >>
スポンサーサイト

テーマ:お気に入り作品 - ジャンル:小説・文学

軽小説 | 23:30:57 | Trackback(0) | Comments(0)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。